この記事を初めて読んで下さる方へ
いつも通り、仕事をしているJ君に
エリア部長から声が掛かります。
エリア部長
「J君、今週の土曜出勤は、1Fの応援に回ってくれ」
月に1回、土曜出勤があるのですが、社員のみで
派遣スタッフは休みになります。
1Fは、社員2人と派遣2人の4人で回している為
土曜出勤日は、人数が足りなくなります。
月に1回なので、調整出来る時は、1Fの課長が入って
何とか回す事が出来ていますが、量が多い時は
4人居ないと、回りません。
1Fですか?久々ですね~分かりました!
金曜の帰り、ばったりと1Fの課長に会い、
1F課長
「J君、明日は頼むな~」
はい、久々なんで大丈夫ですかね~(笑)
1F課長
「J君なら、大丈夫や!」
何だか、期待されてる感じ?
J君は、2Fに配置換えになってからは
機械の扱いに必死だったので、突然1日だけ
1Fに行って、以前の様に動けるのか?
少々心配の様子です。
そして迎えた土曜日!
●大きくて重いけど、ゆっくりな方のサブ
●小さいけどスピード重視のサブ
今日は、よろしくお願いします。
どっちのサブですか?
課長
「どっちがいい?」
僕はどちらでも大丈夫です。
と、言う事で重たい方の担当に。
実はこの重いけどゆっくりタイプの機械は
J君が2Fで担当している相棒と似たタイプで
今回サブをしながら、リーダーが機械を止める
タイミングを何とか、見定めたいと
思っていました。
とは言え、J君の役割はサブ!
1つ目を梱包する時のみ、リーダーに確認してもらいます。
久々なので、最初だけチェックしてください
リーダー
「全く問題なし!完璧やでー」
暫くやっていなくても、どうやら体が覚えているようです。
1つ2つと進めていくと、すっかり自分のペースになった様で
気が付けば、空き時間も出来、周りに目のいくJ君は
1Fで勤務していた時と同じ様に
●ケースの貯めを作り
●資材系の補充をチェック
●スピード重視側のお手伝い
自然に体が動くJ君。
作業もしながら、リーダーの動きも見ていました。
J君がリーダーの事をじっと見ている事に気が付き
リーダー
「Jくんどうしたん?」
いや、別にちょっと、機械を止めるタイミングを
見ていました。
リーダー
「あ~(笑)他に何か気になる事ある?
いえ、ないです。
実は、リーダーとJ君が担当している機械は
よく似ているので、動きも勿論似ています。
人それぞれに、自分のやり方があるのですが
J君は、リーダーの動きの中の1つに、少しだけ
自分とは違うな~と感じている事がありました。
とっても小さい事なのですが
●J君は、機械を回している間にシールを用意して
回し終わったと同時に止めてシールを貼ります。
●リーダーは、機械を回し終わって商品が出て来てから
シールを用意して、貼ります。
出来上がった商品は、1つ1つ最後に必ず止めて
シールを貼り、サブに回す事になっています。
J君のやり方と、リーダーのやり方では
時間にすれば、わずか数秒のことですが
1日に100個商品を作るとしたら、トータルで
数分単位で変わって来ます。
何で、リーダーは機械を回している間に
シールを準備しないんかな~?回し終わってから
やってたら、時間が勿体ないのにな~
リーダーのやり方やから、オレが口を出す事じゃないけど・・
(心の声)
課長はスピード重視の方のサブをしながら
J君の様子を見ていました。
仕事が終わった時、
課長
「J君、今日はお疲れさん。色々周りを見て
動いてくれるから、助かった~
ところで、何か機械の事で気になった事ある?」
え?いや、特に・・・
課長
「何か感じたなら、言ってみて!」
J君は自分が思っていたシールの事を
課長に話してみます。
課長
「確かに数秒の事かも知れんけど
その少しの事が、大事やねんで
効率よく動く事を常に考えているって事やからな」
なんだか、嬉しそうに話している課長。
J君は、まだ機械をやり始めたばかりなのに
大ベテランのリーダーの動きに意見するのは
生意気かも?と思ってたのですが
意外にも、嬉しそうに話す課長に
少々戸惑いながらも、嫌な空気にならなかった事に一安心。
(勿論、リーダーの耳には入っていません)
月曜に、いつもの様に2Fに出勤すると
エリア部長
「土曜は、1Fで大活躍やったらし~なぁ~」
どうやら、1Fの課長が2Fのエリア部長に
J君の働きぶりを伝えてくれていたようです。
仲良しのおじーちゃんも
「J君は人気者やな~(笑)」
久々の1Fの応援でしたが、お役に立てた様です。
残念ながら、2Fでの機械を止めるタイミングは、
まだまだ修行中のJ君です。
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