ジェシーはまだ16歳になったばかりの少女ですが、自分が美しいと自覚していました。
その美しさをいかんなく発揮して生きるために、モデルの道を目指します。
ジョージア州からロサンゼルスにやってきたジェシーは、
ネットのSNSで知り合った、カメラマンの男・ディーンに撮影を頼みました。
ジェシーは金髪を編み込み、赤いチークを頬に塗り、首から血を垂らしてソファに倒れるポーズを取り、スタジオでディーンに撮影してもらいます。
ジェシーを見染めて声をかけてきたのは、メイク係をする若い女性・ルビーでした。
メイクを落とすジェシーにあれこれ話しかけ、ジェシーがパサデナのモーテルに泊まっていることや、両親は他界したことや、
ロサンゼルスに来たばかりで友だちがいないことを知ると、パーティーに誘います。
ルビーがジェシーを連れて行ったクラブで、ルビーはジェシーにサラとジジを紹介します。
サラもジジも若い女性で、現役モデルでした。2人ともジェシーを美しいと褒め称えます。
これから先、モデルの道を目指すとなると、サラやジジともライバルになります。
整形済みのジジは「整形していないのか」と質問し、
サラは「誰かと関係を持ったか」という、意地悪な発言をします。
やがてクラブが真っ暗になり、その中にストロボの光で女性の裸体を浮かび上がらせるという、ショーが始まりました。
初めて目にする都会的なショーにジェシーは感嘆しますが、サラとジジはジェシーの若さに嫉妬していました。
たくさんの女性たちが下着姿で歩くオーディションで、ジェシーは合格しますが、サラは落ちました。
ロバータ・ホフマンという男性はサラを一顧だにせず、ジェシーばかり見ていました。
ジェシーはとんとん拍子にモデルの道を駆け昇って行きます。
ロベータのファッション・ショーではいきなりトリ(最後の番)を務め、
やっかんだジジからは「ロベータと寝たのか」と嫌味を言われました。
あるいは事務所のゴリ押しかとも言われます。
ジェシーはディーンと一緒にショーの打ち上げの席に参加しました。
ロベータは、整形していないジェシーの自然の美しさがよいと絶賛します。
ディーンは「内面も大事だ」と反論しますが、ロベータは「もしジェーンが美人でなければ、
君は見向きもしなかったろう」と言います。
気を悪くしたディーンは「あれが君の憧れか」とジェーンに言いますが、
ジェーンは「違う。私がみんなの憧れなのだ」と答えました。
すでにプロとしての気持ちがジェーンと違っていると感じたディーンは、場を去ります。
ルビーはメイク係だけでは生活していけず、死体に死化粧をする副業もしていました。
同じ女性同士ということもあり、警戒心を解いたジェシーは
「私、本当は誰ともやったことがないの(処女だ)」と打ち明けます。
するとルビーは「あなたの最初になりたい」と言い、迫ってきました(同性愛)。
ジェシーは怖さから思わずルビーを突き飛ばします。
ルビーは部屋を出て行きます。
ルビーが帰宅すると、ジェシーはまだ館にいました。
ワンピースを着て右目にラメ入りのメイクを施し、
水の入っていない庭のプールサイドでたたずんでいます。
屋敷にジジとサラがやってくると、ジェシーに殴りかかります。
危険を感じたジェシーは逃げますが、ジジとサラが包丁を持ってプールサイドの両脇をかため、
水のないプールにルビーがジェシーを突き落としました。
ジェシーは頭を打ち、死亡します。
この時点では分からず後に判明するのだが、ルビー、サラ、ジジはジェシーの肉体を食べていた。
ジェシーを「食べる」ことにより、サラとジジはその若さ、美しさを取り込んだ。
ルビーはジェシーを食べることで、ジェシーを自分のものにした
サラとジジはモデルの仕事に出かけました。
この業界では21歳になると干されるとされていましたが、ジャックのところへ行くと、
ジャックはアニーをクビにしてサラを採用します(食べたジェシー効果か)。
サラとジジの2人がモデルになって撮影に臨みますが、ジジは途中で体調を崩しました。
中座したジジは吐きそうになって苦しみ、サラは様子を見に行きます。
ジジがジェシーの目玉を吐き出しました。整形していた彼女は拒否反応?
このままだとわが身が危ないと感じたジジは「彼女(ジェシー)を出さなきゃ」と言って、
ハサミで自分の腹を刺して絶命しました。
その一部始終を見ていたサラは、ジェシーの目玉に手を伸ばすと、素早く口に含みました。
サラは整形していないので、拒否反応は出ていません。
ジェシーの目玉を食べたことで、サラにはより美しさが増したことでしょう。
エンドロールでは、美しさを持っていてもこの殺伐とした世を渡るのは難しく、
やがて終わりを迎えるのだという暗示。
後味の微妙な映画です
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