小学3年生のJ君、やはり1番の苦労は漢字です。
3年生の3学期になっても、1年の「読み」2年の「書き」を
支援学級でやってました。 支援学級に通っていたある日の事
J君「支援学級からの宿題 算数だけじゃなくて、漢字も出してー」
先生「J君は、クラスの宿題も毎日きちんとやってるし、支援学級から
漢字まで出したら、きっと毎日大変だよ」
J君「学校と家の両方で漢字をやったら、今は1、2年の漢字やけど
いつか、3年の漢字になるやろ?」
先生「そうやけど・・クラスの友達の2倍の宿題になるし、絶対に疲れるよ」
J君「クラスのみんなに、追いつきたいの!」
ここで、先生はJ君の気持ちもわかるし、でも 負担が大きくなるのは目に見えてる
ので、かなり悩まれた末に出された結論は
先生「じゃ~週末だけ 漢字を出すね」
J君「そうじゃなくてーー!今日出したら 明日はださんとか・・もっと
ちゃんと考えて!」
先生「うーーん・・・」かなり考えておられたそうで・・
※ 週に1回ある放課後学習日 6時間授業の日は避けたい・・
※ 家で暴れないように 負担にならないようにする
※ しかし、J君が納得するように・・
この様な事を、考えて下さって、 先生「じゃー月・水・金で どう?」
J君「それでいいでーー!」
J君の頑張って皆に追いつきたい気持ちと、実際に出来るのか?
本当に難しいJ君からの突然の要求に、先生も 一抹の不安を
隠せない状態だったそうです。
書くことが苦手で、いつも苦労しているJ君 でも やはり3年生だから
皆と同じように3年の漢字をやりたい(やらなけれなならない!)
そう 思ってるJ君が けなげだと 思っておられたそうです。
そして、支援学級から出た宿題の漢字プリント中の事
問題は ※「受ける」の漢字を使って、12マス以内で文章を作る※
J君はこの答えに「むずかしい漢字のテストを受ける」と書きたかったのですが、
15マスになってしまい、マスが足りなくて イライラ・・・
先生「はみでてもいいよ~」
J君「イヤ!」
先生「じゃー”むずかしいテストを受ける”にしたら?」
J君「何のテストかわからんやん!」
先生「じゃ~”クロールのテストを受ける”にしたらどう?」
※先生はJ君が スイミングに通ってるのを知っておられたので提案※
J君「え??勉強の方のテストを考えてるの!」
先生「じゃ~足りないマスを書きたそうか?」
J君「それはあかんわ!だって問題は12マスやから!」
とにかく、「こだわり」の強いJ君 Yさんにとっては「いつもの事」
しかし、先生はこのJ君ならでわのこだわりに 苦労されたようです。
先生は、とことん、納得するまで!お付き合いして下さいました。
そして・・・J君の 一言
「この問題作った人、何で12マスしか作らんかってん!」
先生も、思わず苦笑いされたことでしょう。
家での宿題の事
クラスの宿題で 「2学期にがんばったこと!」を書く
Yさん「何にするの?」
J君「別に頑張った事なんかない・・」
Yさん「運動会の南中ソーランは?」
J君「ソーランかぁ~頑張ったのは本番より練習やしなぁ~」
Yさん「じゃーその練習の事をかいたら?」
J君「そんなん 無理や! 練習ってな いっぱいやってんで! どの日の
どの練習? いつ どうやったかなんて 覚えてないもん!」
Yさん「1日の事じゃなくて、全部の練習を思い出してみたら?」
J君「だーーかーーらーー 何日の?」
この様に、※ ○月○日の 何の練習 ※ にこだわり続けるので・・
Yさんは、会話形式でJ君が印象に残っている練習を 聞き出し、
2人で一緒に まとめて、やっとの思いで出来上がったそうです。
やはり、自閉症のおこさんの「こだわり」は半端ないとわかる
お話でした。もう1つ ちょっと面白いエピソードもあります。
参観日の日の事です。 J君が前日の夜にYさんに伝えます。
J君「1時15分に家を出て、1時30分に学校に着いてな! 3-1 やでー」
この様に、念を押されたそうです。
次の日、ちょうど廊下の水道のあるあたりで、ばったりとJ君に会い
J君「今、何時何分?」
Yさん「1時30分やでー 約束したやろ?」
J君「携帯見せて!」
Yさんが携帯画面をJ君に見せると・・
J君「1時26分やん!! オレは1時30分に着いてな!って言ってんでー
4分早いやん!時間どうりに来てくれへんと困るわー」
と言われてしまい、とーーっても細かい事まで、指摘されてしまって
Yさんも、思わず苦笑いだったそうです。
J君のこの様な「ゆずれない、こだわり」はこれからも続きます
この事で、J君自身が大変苦労するんですが、これも成長過程での
試練の様なものだと Yさんは 受け止めておられます。
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