「青い靴へのこだわり」

自閉症の息子と母の奮闘記

 

J君が年長さんになった運動会での出来事です。

初めてのリレーがあり、赤と白との2チームに分かれての、バトンリレーです。

J君は仲良しのT君と一緒に走ることになったのですが、リレーなので同時スタート

では無く、バトンを貰ってから走ります。リレーなので当然なのですが、

これをJ君が理解できず、T君と同時に走れば必ず、J君の方が速いため

T君に走る事で負けることはなかったそうです。でも、リレーではバトンが来ないと

走れませんよね!練習の時に、ほとんどT君チームが先にバトンを渡すので

T君が走りだして、暫くしてからJ君が走るパターンになるので、J君は

T君を追い抜くことが出来ない為、J君はT君に負けた!と思ってしまうんです。

何時も同時に走ると勝てるのに、何故リレーでは勝てないの?

「スタートが同時ではない」この事が理解できません。

そして、保育園から帰ると、毎日家の周りを走って勝つための練習を

していました。そんなある日の練習中に、たまたま2チームのバトンを渡すタイミングが

同じになった時がありました。同じスタートならJ君の方がT君より早かった為、

そうです!T君より早く、次の子にバトンを渡すことに成功!

その日に履いてたのが「青い靴」J君はいつもリレーでT君に勝てないけど、

今日勝てたのはこの「青い靴」のおかげだと思い込んでしまいます。

それからは、運動会当日まで「青い靴」にこだわり続ける様になったそうです。

練習の時に、中々追い抜くことができず、T君に負けてしまうと

「青い靴履いてるのに・・・なんで勝てへんねん!!!!」イライラモードで

とうとう保育園から帰ってきて、家の周りを走るだけでなく、

「夜寝る前も走る!!!」勝てない事へのイライラがマックス状態だったそうで、

Yさんはウルトラマンの人形を使って、リレーの説明をしますが、やはり

理解できませんでした。毎日走る練習をしているJ君を見守るしかありません。

やがて、運動会当日 勿論「青い靴」を履いて臨みます

しかし、T君チームが先にバトンを受け取りT君が先にスタート!

勝ちたい気持ちがものすごいJ君はT君よりも遅れてのスタート!

必死でT君を追うJ君 段々とT君に追いついていくJ君

そして とうとうバトンを渡す少し手前で、T君を追い越します!

J君チームの勝利! やったー!

運動会のリレーの後、教室に集合している子供たちの様子を保護者達が

見学していました。

先生「リレーみんな がんばったねー 今日一番 速く走れたのは

だれかな?」

すると教室中から「J君が速かったーー」 と声が!!

先生「そうやねー J君速かったねー それはねー毎日、保育園から帰って

おうちの周りを走ってたんやって!寝る前も走ってたんだよー」

クラスのみんなから「J君、すごーーい」と言ってもらい、最後にJ君がひと言

「青い靴 はいてたから 勝ってん!」

教室は、笑いに包まれ楽しい運動会となりました

最後まで、「青い靴」こだわったJ君でした。

このお話を聞いていて、「こだわり」も悪い事ばかりではないんだと思いました。

勝つために努力する!きっとJ君は努力だとか思ってないでしょうが、

実際は、走りこんで努力してました。そして勝利する!

こだわったから こその「成せる業」ですよね 走りこんだ努力を「青い靴」のおかげと

思ってるJ君が とっても可愛いです!

発達障害のおこさんの「こだわり」もいいじゃない!って言えるお話でした。

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